四国訪問で感じたこと

久々の更新でございます…まぁあまりネタが浮かばなかったというのがありましたが。

今回はこの盆休みに四国へ行った際に感じたことを記してみたいと思います。

 

今回の訪問は友人と二人。

プランは友人が練ったもので基本は「ただひたすら乗り回す」というもの。

観光は無し。

グルメもほぼ無し。

密を避けつつひたすら乗り回すという、まぁウチららしいプランでの四国島内一周。

結果的には徳島以南と伊予鉄道の一部、琴電を覗いてほぼ回ることが出来ました。

 

名古屋と高松の往復は18きっぷを利用。

四国島内はJR四国の企画きっぷである「四国満喫きっぷスペシャル」を利用。

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WEB版と窓口版とありますが当日でも窓口で買えるので入手は簡単です。

購入時にアンケート記入が条件なのでこれをササッと書いてきっぷ入手。

この値段で四国島内のJR路線・JRバス・土佐くろしお鉄道阿佐海岸鉄道が乗り放題な上に特急自由席も利用できるという非常にコスパに優れたきっぷです。

 

四国島内ではこのきっぷの恩恵を利用して特急列車を乗り回すことになります。

というか特急を利用しないと2日でここまでは回れません。

区間でも特急が利用できるというのは本当にありがたいきっぷです。

 

前日に高松まで移動し、一日目は高松から松山・宇和島を経由して高知までのルート。

途中松山で伊予鉄に乗り、窪川から土佐くろしお鉄道を往復して高知までのプランですが、特急利用でスイスイ移動できます。

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四国といえばなんと言っても振り子特急の天下。

 

そんな中でも画期的な機構を取り入れてデビューした2000系は今でも見劣りしないデザインと走行性能が魅力です。

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そして最新式の2700系。

デザインも乗り心地もより進化したJR四国のフラッグシップカーという印象。

 

高松から松山までは8000系電車での移動ですが、こちらも素晴らしいデザインと走行性能で乗ってて気持ちの良い車両です。

 

そして二日目は高知から土佐くろしお鉄道を乗りつつ徳島を抜け高松から名古屋へ戻るルート。

こちらも四国島内は特急利用で楽に移動が出来ました。

 

さて…

 

実はここからがこの記事の本題になります。

 

四国には過去に盆や正月といった時期に何度も訪れており、いわゆる多客期の印象は「非常に混雑している」というイメージがあります。

特に18きっぷのシーズンは名古屋から高松の往復だけでも苦行に近いものがある感覚でした。

 

今年は新型コロナの影響で帰省の自粛という流れもあるもののGoToキャンペーンもあるからそれなりには混むだろうと思ってはいたのですが。

 

今回スタートからゴールまで、全列車座席確保できたのは予想外でした。

しかもこの時期恒例の姫路ダッシュ米原ダッシュも全く無し。

四国島内の特急は帰りに徳島から乗ったうずしおがそこそこ乗ってはいたもののそれでも定員の7割程度で、いつも混むはずのしおかぜや南風は定員の5割以下の乗車率という今までに見たこともないようながら空きぶり。

少なくとも多客繁忙期の南風などでこれだけのがら空きの状況は今まで見たことがありません。

極めつけが帰りに岡山-姫路間で乗った山陽新幹線

東京行きののぞみ号がこれまた定員の5割程度の乗車率というものでした。

 

聞いていた話以上にいま鉄道輸送、それも中長距離拠点輸送は逆風が吹いている厳しい状況、というのをまざまざと見せつけられた感じです。

特に四国に関しては危機的状況というのが決して大げさではないというのが伝わってきました。

 

JR四国が手持ち資金ショートの危機と報じられたり、JR東海が初の赤字決算というニュースを耳にしてはいましたが、実際目で見て繁忙期でこの乗車率というのは鉄道会社としてはまさに危機的状況であるのだろうというのは間違いないところです。

移動する側から見れば「この時期に余裕で座れる」というのはありがたい話であるかもしれませんが、正直なところこれではこの先もきびしいだろうという感じが見て取れるのが現状と言える感じがします。

 

ご存じの方もいると思いますがJR四国はそういう背景もあるのか運賃・料金徴収に関しては本当にきっちりしています。

特急などでも停車駅の度に車掌がきっちり検札にまわり「不正乗車の防止」「特急料金等の取りこぼし」をなくそうとしているのが見て取れます。

ちりも積もればなんとやら…ではありませんがきっちりとした料金収受を徹底する傍らで様々な企画乗車券を打ち出して利用者確保にも努めています。

しかし肝心の「利用客不在」という状況はどうにもならないとしか言いようがありません。

 

新型コロナという「見えない敵」との戦いはまだ続くでしょう。

そして公共交通機関にとって「移動の制約」というのは収支に直結する問題です。

いつまで、どこまでこの戦いが続くかは誰にもわからないところではありますが、今のままで行くと近いうちに鉄道やバスを始めとした交通機関、そして観光地の事業などは「生き残りをかけて会社の体力・財力勝負」にならざるを得ないだろうと見ています。

我々鉄道好き・旅好きに出来ることは「本来ならどんどん利用してお金を落とす」ことなのでしょうが今はそれすらままならない状況です。

 

けれど四国という土地は本当に良いところです。

景色も素晴らしく食べ物もうまい。

鉄道好きの視点でいえばどの路線も見て乗って楽しい路線ばかりです。

何度行っても飽きない、また来たくなるそんな土地です。

 

今は忌まわしき新型コロナが一日も早く落ち着き、四国の鉄道、観光地に活気が戻ってくることを願ってやみません。

 

まとまりのない文章になってしまいましたが、とりあえず思ったことを書き留めてみました。